Monologue

日々の考えたこと

読書記録: 改訂新版 電子工作の素

良い本でした。

この本との出会いは学生時代の頃。 当時から電子工作に関心がありましたが、偉い人の作製例をマネしたり、キットを組み立てるので精いっぱい。 自分のアイデアで、自由に設計・工作するなど、一生経っても出来る気がしませんでした。 そんな心理的障壁を大きく下げてくれたのがこの本です。

改訂新版が発刊されたことを知り、今月初めに購入。夢中になって読んでいました。

この本のすごいところ

回路図の読み方から、各種電子部品の基礎知識、回路の設計方法、工作のノウハウまで、 電子工作に関するトピックスを網羅的に取り上げていることでしょう。

特に、第2章「電子部品の知識」は、受動/能動部品、アナログ/デジタルを問わず、 あらゆる電子部品の種類と特徴がまとめられており(100ページ超!)、この章だけでもお腹一杯といった感じです。

個人的に好きなのが、第4章「自作のノウハウ」です。 基板のエッチングから、部品の取り付け、ケース加工など、 実務の様子が写真や図で解説されており、非常に参考になります。また、工作に関わる様々なテクニックが紹介されており、DIY欲が掻き立てられる内容になっています。

改訂新版では、シングルボードコンピュータや、マイコンボードの紹介が新たに加わりました。 第6章の工作例も、ラズパイ、Arduinoを用いたものが多く紹介されており、時代を感じます。

おすすめしたい人

基礎入門というタイトルですが、電子工作の経験が全くない人には少し難しいかなと思います。 ある程度の経験がある方が、包括的な知識を得るために読むイメージでしょうか。 学生実験や研究室で、回路工作が必要になった方が、関連する頁を流し読むのも良いと思います。

学校で各種理論や設計法を学んだけど、実際のモノづくりになるとお手上げという方に是非おすすめしたい本です。